人に歴史あり、店に歴史あり

 時々、妻と二人で出かける店がある。結婚前から行っているので、かれ

これ35年ほどになる。伏見にあるその店は、百年の歴史がある居酒屋の

原点、日本を代表する居酒屋だと言われている。それは店の造りや美味し

い酒と肴を食せばすぐに納得がいく。店に歴史あり、というわけ。

 そしてもうひとつ、そこに行く楽しみは集う人々。いろいろな業界の仕

事人たちが肩書きをはずして酒をくみかわす。狭い(しかし木の厚みは15

センチはありそうな)テーブルを囲めば隣の客と肩が触れ、自然にお互い

が酒を注ぎ合いながら世間話となる。人生の先輩から語られる話には説得

力がある。人に歴史あり。

 こんなに楽しい居酒屋文化を長久手にも造れないものだろうか。

 酒というものは歴史のある店にかかれば、人生の妙薬となり、語りあえ

る楽しさは、生きる活力となる。そう思うのはお酒が好きな者だけ・・?

しかし長久手に楽しい場ができれば、人が集まるのは当然では?